意思決定会計講義ノート(イケカコ)は中小企業診断士試験に役立つ?試験対応範囲や有利になる使い方について徹底解説

わかる

(2025年9月27日投稿)

こんにちは。中小企業診断士試験の辻本昂大(つじもと こうた)です。

「事例Ⅳがどうしても安定しない…このまま不合格になるのでは?」

「意思決定会計講義ノート(イケカコ)って評判は聞くけど、本当に効果あるの?」

「イケカコはオーバースペックって言われるし、時間をかけるだけ無駄じゃないの?」

―あなたも今、こんな不安を抱えていませんか?

私自身、受験生時代は事例Ⅳの不安定さに何度も絶望しかけました。

過去問を解いても点数にムラがある。予備校の基礎問題集では物足りない。

「このままでは絶対に合格できない」という焦燥感の中で、最後に出会ったのが

意思決定会計講義ノート(通称:イケカコ)」でした。

結果として、イケカコで積み上げた学習が試験本番で的中。

事例Ⅳで安定して高得点を獲得し、中小企業診断士試験2次試験を一発合格できました

振り返ると「イケカコなしに合格は絶対に無理だった」と確信しています。

本記事では、同じように事例Ⅳで悩むあなたに向けて、私の実体験をもとに以下の6点を徹底解説します。

目次

意思決定会計講義ノート(イケカコ)は中小企業診断士試験に役立つか?結論と理由

意思決定会計会計講義ノート(イケカコ)は中小企業診断士試験に役立つか?結論と理由

結論:圧倒的に役立ちます。

事例Ⅳの約60点分をカバーし、合格レベルの対応力が身につきます。

イケカコは、中小企業診断士試験2次試験突破の最強の武器と断言できます。

※ただし、事例Ⅳの全範囲をカバーするものではなく、相当な難易度の問題集であることは覚悟してください。

意思決定会計講義ノート(イケカコ)の基本情報と特徴

意思決定会計会計講義ノート

著者:大塚 宗春

出版社:税務経理協会

出版年:2001年12月20日

  • イケカコの専門性

イケカコは、意思決定会計に特化した専門性の高い参考書です。
簿記1級の原価計算部分を丸ごと抜き出したような構成で、本来は公認会計士試験の難易度を想定して作られています。

  • イケカコの出版年度

古い出版年度でも問題ないのか?
会計学は基本的に不変の学問です。会計基準以外の論点はトレンドで大きく変わることがないため、
出版年度の古さはそこまで気にする必要がありません。

  • イケカコの著者

著者の大塚宗治さんは、中小企業診断士試験事例Ⅳの原型を作った方として知られています。
実際に解いてみると、中小企業診断士試験との親和性の高さを強烈に実感できます。

  • イケカコの構成

各論点は「Lecture○○」で構成され、
「説明→例題→問題」という段階的学習が可能な、シンプルかつ効果的な作りになっています。

  • イケカコの口コミ

イケカコは難易度も高く挫折したという方もいますが、イケカコのおかげで高得点であった方も数多くいらっしゃいます。

中小企業診断士試験に役立つと言われる理由

イケカコが中小企業診断士試験対策として絶大な効果を発揮する理由は明確です。

役立つ理由
  • 本番試験と同等以上の難易度
    →過去問や基礎問題集では体験できないレベルの問題に挑戦できます。
  • 事例Ⅳの第2問、第3問との深い関連性
    →毎年確実に出題される論点を、網羅しています。

これらを総括して、

「事例Ⅳの第2問、第3問(約60点分)で確実に得点を積み重ねることができる」

というのが最大の理由です。

何が出るか分からない中小企業診断士試験2次試験において、ほぼ確実に得点できる対策は最高にコスパが良いですよね!

巷の基礎問題集や過去問だけでは、安定した得点レベルに到達するのは困難です。

しかし、より高い難易度と専門性を持つイケカコを攻略することで、合格が一気に現実的になります。

事例Ⅳを得点源にしたいなら、イケカコは絶対に外せません。

他の事例Ⅳ参考書との決定的な違い

他の事例Ⅳ参考書との最大の違いは、意思決定会計への特化と公認会計士試験レベルの難易度です。

一般的な予備校の事例Ⅳ対策本は:

  • 基礎問題や過去問ベースの内容
  • 初学者向けの解説 ・背景や深掘りが不十分

一方でイケカコは:

  • 実戦レベルの高難易度問題
  • 理論的背景まで踏み込んだ解説
  • 本番で差がつく応用力の養成

つまりイケカコは、
「基礎固めが完了した受験生が、さらに高みを目指すための参考書」なのです。

特にNPV、CVPを確実な得点源にしたい方には必須の一冊と言えるでしょう。

イケカコでカバーできる問題範囲と重要度

カバーできる範囲と重要度

試験対応範囲の一覧と重要度

イケカコと中小企業診断士試験の出題範囲で重複するLectureを、重要度とともにまとめました

Lecture2 CVP分析(基礎)-固変分解・損益分岐点売上高- ★★★☆☆

Lecture3 CVP分析(応用)-多品種製品のCVP分析,セールスミックス- ★★★☆☆

Lecture4 事業部の業績評価 ★★☆☆☆

Lecture6 業務的意思決定会計 ★★☆☆☆

Lecture8 戦略的意思決定会計(1) ★★★★★

Lecture9 戦略的意思決定会計(2) ★★★★★

Lecture10 戦略的意思決定会計(3) ★★★☆☆

Lecture12 不確実性と情報 ★☆☆☆☆

※上記以外のLectureも出題可能性がありますが、実際に出題されることはほとんどないため、費用対効果が悪く、深追いは禁物です

戦略的意思決定会計、業務的意思決定会計【最重要】

ここがイケカコの真骨頂です。毎年100%出題されるNPVを徹底的に鍛え抜くことができます。

過去問より遥かに複雑な制約条件の問題ばかりなので、本番では

「え?これだけの計算量で済むの?」

と余裕すら感じられるレベルに到達できます。

ただし、問題の難易度は相当高いため、分からなくても挫折せず、解説を徹底的に読み込んで理解することが何より大切です。

CVP分析・セールスミックス【重要】

毎年高確率で出題される最重要論点です。

この2つ(Lecture2、3)の対策は絶対に外せません。

私が受験した令和6年度試験では、セールスミックスがメインで出題され、イケカコで練習した解法がそのまま使えました。

本番で「これ、イケカコで解いた問題とほぼ同じじゃん!」という安心感は、他では得られない体験でした。

イケカコのCVP問題は制約条件や計算が非常に多く、本番試験の問題が簡単に感じるようになるのも大きなメリットです。

事業部の業績評価・不確実性と情報

事業部の業績評価は定期的に出題される論点で、イケカコの深い解説により確実な対応力が身につきます。

私の受験した令和6年度も事業部評価の記述問題が出題されましたが、イケカコでの学習があったからこそ、慌てることなく解答できました。

不確実性と情報はディシジョンツリーに関する問題です。

出題頻度は高くありませんが、複雑な論点のため過去問や基礎問題集では十分に扱われません。

イケカコで対策しておけば、出題された時に確実に差をつけることができます

イケカコの効果的な活用法と勉強時間

イケカコの効果的な活用法と勉強時間

いきなり問題を解くべきか?効率的な取り組み方

ー絶対にいきなり問題から入ってはいけません。

必ず「説明→例題→問題」の順番で丁寧に進めてください。これが結果的に最も効率的な学習法になります。

イケカコは難易度が高く、導入の説明段階から他の参考書より格段にレベルが高いです。

段階を踏んで確実に理解できれば大幅なレベルアップが望めますが、

曖昧な理解のまま進むと応用の利かない知識になってしまいます。

急がば回れの精神で、確実に理解しながら進めましょう。

忙しい社会人受験生におすすめの学習ステップ

時間に制約のある社会人の方は、

まず「戦略的意思決定(1)、(2)(NPV関連)」から優先的に学習してください。

最も優先する理由: ①戦略的意思決定関連はほぼ100%中小企業診断士試験に出題される
          ②NPVは過去問や基礎問題集だけでは対応しきれないほど深い論点

「解説を読む→例題を解く→問題を解く」のサイクルを一通り完走してください。

2番目の優先順位「CVP」と「セールスミックス」を対策してください。
         こちらも出題実績が多く配点が高い重要論点です。

3番目の優先順位「戦略的意思決定(3)」と「業務的意思決定」を対策してください。
         こちらはNPVに含まれますが、出題頻度が低い形式のため余裕があれば対策しましょう。

最後に: 可能であれば「事業部の業績評価」と「不確実性と情報」も対策しましょう。
   数年に1度の出題ですが、未対策では全く太刀打ちできません。

忙しい方でも、できる限り全ての問題を解いてほしいのが本音ですが、まずは優先度の高い論点から確実に攻略していきましょう。

中小企業診断士試験関連範囲を対策した際の勉強時間

中小企業診断士試験に関連する範囲の対策にかかる時間は

約40~70時間が目安です。

トータル約40問を解くことになりますが、内容が難しいため1問あたりにかける時間も多くなります。

例題のみか2周するかによって対策時間は変動しますが、相応の時間投資が必要という覚悟は持っておいてください

私の経験上、例題・問題含めて最低1周は完走しないと、イケカコに取り組む意味はないと断言できます。

中途半端な取り組みでは効果は期待できません。

誰におすすめ?イケカコで対策すべき人、別の参考書が良い人

誰におすすめ?イケカコで対策すべき人、別の参考書が良い人

ご自身がイケカコを対策すべきか、別の参考書で対策すべきか、こちらを見て参考にしてください!

イケカコで対策すべき人

  • 既に基礎問題や過去問の対策が完了している人
    基礎固めが終わった方のステップアップに最適です。
  • 事例Ⅳの第2問、3問で確実に得点したい人
    安定した得点源を作りたい方には必須です。
  • CVPやNPVについて更に理解を深めたい人
    表面的な理解から脱却したい方におすすめです
  • イケカコ対策か第4問対策かで迷っている人
    迷っているならイケカコを選ぶべきです。確実性が違います。
  • 簿記1級の教材購入を検討している人
    後述しますが、イケカコの方がコスパ・効率ともに上です。

別の参考書がいい人

  • まだ過去問演習や基礎固めが未完了の人
    基礎ができていない状態でイケカコは挫折のリスクが高いです。
  • 事例1~3の対策が不十分な人
    他事例の基盤がないと、事例Ⅳだけ高得点でも合格は困難です。

イケカコはプラスαの対策です。初学者では挫折する可能性が高いため、一定の基礎力を身につけてから挑戦しましょう。

イケカコ活用の注意点と他教材との比較

イケカコ活用の注意点と他教材との比較

イケカコだけでは合格できない理由

イケカコだけで事例Ⅳを完全攻略できるというわけではありません。

なぜなら、経営分析が最も安定的かつ高得点が狙える論点だからです。

他の受験生は経営分析で確実に得点してきます。

対策時間は多くかかりませんが、満点を狙える数少ない論点として必ず対策してください。

※第4問の記述問題は出題内容が予測困難なため、イケカコ優先で問題ありません。

イケカコの難易度に要注意

イケカコは公認会計士試験レベルの難易度です。

NPVの基礎理解が不十分な状態で挑戦すると、「何が分からないのかも分からない」状態に陥る危険があります。

これから始める方は、基礎固めの完了と高難易度への覚悟を確認してから学習を開始してください。

※安心してください。過去問を理解しているレベルなら、解説をしっかり読めば理解できます。

簿記1級教材との比較

簿記1級の問題集での対策も十分に有効だと考えています。

簿記1級は受験者数も多く、良質な問題集が豊富です。

私も簿記1級を学習していた経験があり、原価計算の範囲はほぼ重複しているため推奨できる内容です。

しかし、イケカコほど

意思決定会計に特化し、問題・説明のレベルが高く、中小企業診断士試験対策に直結する参考書は他にありません。

これは簿記1級と比較しても断言できます。

そのため、価格・学習効率の両面でイケカコに軍配が上がります。

余力のある方は、イケカコと簿記1級原価計算の並行学習も非常に効果的です。

まとめ|意思決定会計講義ノート(イケカコ)を使うと中小企業診断士試験が大きく有利になる

意思決定会計会計講義ノート(イケカコ)を使うと中小企業診断士試験が大きく有利になる

イケカコを使うメリット総まとめ

イケカコを使う最大のメリットを一文で表現すると:

「中小企業診断士2次試験で最も安定して得点できる事例Ⅳの60点分を確実に獲得できる、合格への最強の武器」

これに尽きます。

  • CVPやNPVなど頻出論点の深い理解 ・本番レベルを超える問題演習による余裕の創出
  • 理論的背景まで踏み込んだ解説による盤石な基礎

これらすべてを兼ね備えた唯一無二の一冊です。

中小企業診断士試験を突破するには意思決定会計講義ノート(イケカコ)を勉強しよう!

この記事で詳しく述べたように、私がイケカコで事例Ⅳ対策をしていたからこそ、事例Ⅳを得点源にできました。

イケカコでの学習がなければ、2次試験一発合格は絶対に不可能だったと確信しています。

「絶対に中小企業診断士試験に合格したい!」

「事例Ⅳを得点源にして合格を確実にしたい!」

そう思っているあなたには、イケカコでの対策を強く推奨します。

きっと本番で「イケカコやっててよかった」と心から思える瞬間が訪れるはずです。

合格への道のりを確実にするため、ぜひイケカコでの対策を検討してみてください。

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著者情報

【中小企業診断士】
・元幹部自衛官
・中小企業診断士試験に最短6カ月で合格
・1次試験は2か月、2次試験は3か月で合格
①簿記2級保有
②基本情報技術者保有
③FP2級保有
④情報セキュリティマネジメント保有

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