(2025年9月投稿)
こんにちは、中小企業診断士の辻本昂大(つじもとこうた)です。
「ファイナルペーパーって本当に必要なの?」
「作りたいけど、何をどう書けばいいかわからない…」
「合格者の実物を見て参考にしたい」
――中小企業診断士の2次試験を控えたあなたは、今こんな不安を抱えていませんか?
私も最初は同じでした。
ファイナルペーパーという言葉を知っても、どう作ればいいのか全く分からず迷う日々。
でも試験直前には、これが私の”最強の武器”になっていたんです。
正直に言います。ファイナルペーパーがなければ、私は合格できていませんでした。
この記事では、一発合格者の私が実際に使った中小企業診断士2次試験のファイナルペーパーを全公開し、以下の4つを徹底解説します。
私が実際に使ったファイナルペーパーも無料でダウンロードできます。
加工できるようPowerPointになっていますので、あなたの合格への最後のピースとして、ぜひ活用してください。
具体的な活用法は「一発合格者が実践した具体的な活用術」で紹介しています。そちらもご覧ください。
中小企業診断士2次試験のラストキー「ファイナルペーパー」とは

ファイナルペーパーとは?2次試験直前に効く合格ツール
ファイナルペーパーを一言で表すなら、
「2次試験対策、あなただけの最終兵器」です。
中小企業診断士の2次試験は、1次試験とは全く性質が異なります。
明確な正解がない、模範解答も公開されない、対策法も確立されていない――そんな”見えない敵”と戦う試験です。
だからこそ、自分自身で独自の解法を見つけ出す必要があるのです。
ファイナルペーパーとは、その解法を一元的に文書化したもの。
“あなたがこれまで積み上げてきた学びと気づきを、試験直前に短時間で確認できる形にまとめた「自分だけのTips集」です。”
仕事に向かう電車の中、試験開始直前の10分間。そんな瞬間に、あなたの頭の中を整理してくれる
――それがファイナルペーパーの力です。
ファイナルペーパーは作成する必要があるか?結論と理由
結論:ファイナルペーパーは絶対に作成すべきです。
理由はシンプルです。
中小企業診断士の2次試験では、この世に一つしかない「あなただけの解法」を確立する必要があるからです。
予備校のテキストでも、市販の参考書でもない。ふぞろいな合格答案でもない。
あなた自身が問題を解きながら掴んだコツやパターン、それがあなたの武器です。
その唯一無二の解法を頭の中だけに置いておくのは、あまりにもったいない。
ファイナルペーパーという形で可視化・整理することで、知識は”使える武器”に変わります。
「作る時間がもったいない」と思うかもしれません。
でも安心してください。この記事で紹介する方法なら、効率的に、かつ確実にあなただけのファイナルペーパーが完成します。
一発合格者が語る「ラストキー」としての活用価値
ファイナルペーパーはその名の通り、2次試験対策の最終段階で圧倒的な威力を発揮するアイテムです。
私自身、試験前日と当日はファイナルペーパーしか見ませんでした。
分厚いテキストを開く必要はありません。
膨大なノートを見返す必要もありません。
ーファイナルペーパーに目を通すだけで、これまでの学習がパッと頭の中で整理される。
この感覚は、一度体験すると手放せなくなります。
あなたのこれまでの努力を、本番で100%発揮するための最後のカギ。
それがファイナルペーパーの真の価値です。
中小企業診断士2次試験に向けたファイナルペーパー作成方法【徹底解説】

2次試験の事例Ⅰ~Ⅳで整理すべき重要ポイント
中小企業診断士の2次試験は事例Ⅰ~Ⅳで構成されていますが、それぞれ整理すべきポイントが異なります。
【事例Ⅰ~Ⅲで整理すべき3つのポイント】
- 1次知識 – 2次試験でも問われる可能性のある基礎知識
- 解答の手順やフレームワーク – 問題を解く際の思考プロセス
- 解答に使用するフレーズ – 答案作成で使える”刺さる表現”
詳しくは後述する「一発合格者のファイナルペーパー活用法」で、私の実物を見ながら確認できます。
【事例Ⅳで整理すべき2つのポイント】
- 1次知識 – 財務・会計の基本知識
- 各論点の公式や解法 – 計算問題を確実に解くための武器
事例Ⅳは他の事例と性質が異なり、正確な知識と計算力が求められます。
公式や解法を整理しておくことで、本番でのミスを防げます。
合格者が実践した効果的なファイナルペーパーの作成手順
「ゼロから作るのは大変そう…」と思いましたか?安心してください。
私が実践した4ステップなら、効率的にファイナルペーパーが完成します。
まずは、合格者が公開しているファイナルペーパーの中から、編集しやすそうなものを1つ選びます。
もちろん、この記事で公開している私のファイナルペーパーを使っていただいてOKです。
他の合格者のファイナルペーパーで「これは使える!」と思ったページをどんどん差し込んでいきます。
良いとこどりで、あなただけのオリジナルを作っていきましょう。
ふぞろいな合格答案やその他の問題集を解いて学んだ内容を、自分の言葉で加筆していきます。
ここが最も重要です。解答の丸写しではなく、自分自身の理解に落とし込むことを意識してください。
問題を解くたびに加筆・修正を繰り返します。
この作業を続けることで、ファイナルペーパーはあなたの成長とともに進化していきます。
【まとめ】
- STEP1,2で土台となるファイナルペーパーを作成
- STEP3,4で自分の解法をどんどん追記し、唯一無二のものに昇華
この方法なら、時間をかけずに質の高いファイナルペーパーが作れます。
また、手書きで作成するのも悪くないですが、PowerPointで作成する方が整理しやすいためおすすめです。
ファイナルペーパーを作る3つのメリット

不安を払拭する「安心材料」になる
試験当日、あなたはこんな不安を感じませんか?
「これまで勉強してきた内容を、本番で思い出せなかったらどうしよう…」
「実力を出し切れずに終わってしまったら…」
その不安、ファイナルペーパーが解消します。
ファイナルペーパーは、整理されたあなたの解法を一目で確認できるツールです。
試験開始前にサッと目を通すだけで、これまでの努力がよみがえり、落ち着いて試験に臨めます。
「あれ、どうするんだっけ?」
という迷いが消え、自信を持って答案用紙に向かうことができます。
思考を整理し、実力を発揮できる
ここがファイナルペーパーの真髄です。
自分の言葉で網羅的かつ簡潔にまとめられたファイナルペーパーは、眺めているだけで頭の中が整理されていきます。
これまで解いた問題から得た学びが、スッと腑に落ちる感覚を体験できるはずです。
たとえファイナルペーパーの内容が完璧でなくても、この”整理された思考”こそが、他の受験生を一歩リードする決定的な差になります。
中小企業診断士の2次試験は、知識量だけでは勝てません。
知識を適切に引き出し、使いこなす力が求められる試験です。
ファイナルペーパーは、その力を最大限に引き出してくれます。
スキマ時間を使った勉強が可能
中小企業診断士の2次試験対策は、1問あたりのボリュームが大きく、スキマ時間を活用しづらいのが悩みですよね。
でも、ファイナルペーパーなら違います。
- 通勤電車の中で5分
- 昼休みの10分
- 寝る前のベッドで3分
短時間でサッと復習できるだけでなく、常に持ち歩けるので、いつでもどこでも学習できます。
この積み重ねが、試験当日の自信につながります。
一発合格者のファイナルペーパー活用法

ここからは、私が実際に使ったファイナルペーパーの構成と活用法を具体的に紹介します。
私のファイナルペーパーをベースとして使う方は必ず読んでください。
それ以外の方も、ファイナルペーパー作成のヒントが詰まっているので、ぜひ参考にしてください。
共通事項のファイナルペーパー


この章は、事例Ⅰ~Ⅲに共通する知識を記載しています。大きく3つに分かれています。
- 答案作成方法 – 答案作成のための共通的な考え方やテクニック
- 答案の大枠 – 答案作成時に区分すべき大枠を整理
- 事例Ⅰ~Ⅲの切り口 – 問われる内容に対する切り口を体系化
これを見るだけで、どの事例にも共通する”答案作成の型”が頭に入ります。
事例Ⅰのファイナルペーパー





事例Ⅰは組織・人事がテーマ。この章は7つに分かれています。
- 1次教科書 – 1次の教科書から2次試験で問われる可能性のある知識を抽出。受験直前で1次知識を効率的に復習できました。
- 全般事項 – 事例Ⅰ全般を通じて留意すべき事項
- フレームワーク – 「さちのひもけぶかいねこ」+αのフレームワークを、メリット・デメリットベースで整理。人事施策や組織施策を深掘りする問いに対し、対応力が飛躍的に向上しました。
- 便利な表現・解答の方向性 – 答案作成に有効かつ方針となるようなキーワードをふぞろい等から抽出。答案作成の方向性に迷わなくなりました。
- 施策列挙 – 細かい施策を網羅的に記載。この施策をベースにすれば、ほとんどの施策を作成可能です。
- 参考資料 – 参考資料として加工して使用していたもの
これがあるだけで、事例Ⅰの答案作成スピードが劇的に上がりました。
事例Ⅱのファイナルペーパー



事例Ⅱはマーケティングがテーマ。この章は6つに分かれています。
- 1次知識 – 1次の教科書から2次試験で問われる可能性のある知識を抽出。受験直前で1次知識を効率的に復習できました。
- フレームワーク – 各マーケティングのカテゴリに対応した特徴等を記載。マーケティングの内容について理解が深まりました。
- 全般事項 – 事例Ⅱ全般を通じて留意すべき事項
- 具体的施策一例 – 売上向上につながる具体的施策を整理
- 慣用表現 – 答案作成に有用な表現を整理
- 補足 – どの項目にも当てはまらなかったもの
事例Ⅱは表現力が勝負。このファイナルペーパーで”刺さる表現”をが身につきました。
事例Ⅲのファイナルペーパー


事例Ⅲは生産・技術がテーマ。この章は4つに分かれています。
- 1次知識 – 1次の教科書から2次試験で問われる可能性のある知識を抽出。受験直前で1次知識を効率的に復習できました。
- 全般事項 – 事例Ⅲ全般を通じて留意すべき事項
- フレームワーク – 各施策に応じた効果を記載
- 参考資料 – 参考資料として加工して使用していたもの
事例ⅢはQCDの問題をどのように解決していくかが要。それを整理してQCDを向上させる施策を明確に整理しています。
事例Ⅳのファイナルペーパー



事例Ⅳは財務・会計がテーマ。
構成が他の事例と異なり、各論点ごとに公式やテクニックが記載してあります。
例)意思決定会計
- ①CFの算出公式
- ②問題の特徴ごとの留意点
このような構成になっており、計算ミスを防ぎ、確実に得点するための武器になりました。
まとめ|中小企業診断士2次試験に挑むあなたへ

合格者の実物をベースにオリジナルを作ろう
高いレベルのファイナルペーパーを作成するには、合格者のファイナルペーパーをベースにするのが一番効率的です。
ただのメモ帳になってしまうことを防ぐだけでなく、合格者の新たな知見を得られます。
ただし、他人のものを丸パクリするだけでは実力になりません。
しっかりと自分なりの言葉や理解に落とし込んでください。そのプロセスこそが、あなたの実力を引き上げます。
「ファイナルペーパー」で一発合格をつかみ取る
中小企業診断士試験は、長く厳しい道のりです。
一発で合格して、時間や労力を無駄にしたくないですよね。
そのためには、ファイナルペーパーを作成して、確実に自分の知識を整理することが合格への最短ルートです。
あなたの努力を、本番で100%発揮するために。
あなたの不安を、自信に変えるために。
ファイナルペーパーは、中小企業診断士2次試験を突破するための、最後で最強の武器です。
この記事で紹介した方法を実践し、あなただけのファイナルペーパーを完成させてください。そして、一発合格という結果をつかみ取ってください。
あなたの合格を、心から応援しています。